糖尿病の食事療法といえば、カロリー制限が主流であったが、近年注目されているのが、炭水化物の摂取量を減らして血糖値の上昇を防ぐ食事療法である。糖尿病にかかった場合、一番重要なのは血糖値をむやみに上げないことである。炭水化物を減らせば、食後の血糖値もコントロールしやすくなる。炭水化物を摂取すると、食後30分以内に血糖値が上昇する。炭水化物はほぼ100%が糖に変わるが、たんぱく質は50%、脂肪は10%と血糖値の上昇がゆるやかとなっている。
この食事療法は、カロリー制限の食事療法に比べカロリーを計算することもなく、パンを半分、ご飯(お米)を半分といったように、どれだけ減らせばいいのか把握しやすい。
炭水化物を制限するだけで、肉や魚などのおかずは健康な子供と同様に食べることが可能な食事療法は、カロリーを極端に減らすことがないことから、糖尿病にかかった成長期の子供に対しても効果的な手法といえる。(参考:日本経済新聞)(R.T)