喫煙、飲酒、糖尿病のほか、長時間の日光への曝露(ばくろ)などが白内障のリスクを高めるものと考えられているが、ビタミンEやルテインなどの抗酸化物質に、女性の白内障リスクを軽減する可能性のあることが、米国の研究で明らかにされている(米国では80歳までに半数以上の人が罹患するとされている)。
研究著者でWilliam G. Christen氏らは、女性健康調査に参加した45歳以上の女性3万5千人を対象に研究を実施。開始時、サプリメント(栄養補助食品)使用歴、また、ルテイン/ゼアキサンチンやビタミンEの食事からの摂取量を調査し、期間中に白内障の罹患を申告した約2千人に対しては、医療記録での確認を行った。
その結果、ルテイン/ゼアキサンチンを最も多く摂取した被験者群は、最も少なかった被験者群と比較して白内障発症リスクが18%低く、また、食事とサプリメントの双方から最も多くビタミンEを摂取したグループでは、同リスクが14%低かった。研究者らは、リスクを大幅に軽減するには、食事のビタミンE摂取だけでは十分でないと見解しているも、色素であるルテイン/ゼアキサンチンは紫外線から放出される有害な放射線を吸収するとともに、抗酸化物質として活性酸素がもたらす細胞障害を防ぐ働きがあることから、白内障リスク軽減に貢献しているようだ。 (M.Y)
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