世界保健機関(WHO)の国際がん研究機関(IARC)は、日焼けサロンやスポーツジムで使われている「日焼けマシン」の使用は発がんリスクを確実に高めるとして、発がんリスク分類でもっとも危険性の高い「グループ1」に引き上げた。
30歳未満で日焼けマシンを使った経験のある人は、使ったことのない人より75%もリスクが高いことが判明。日焼けマシンの使用による、眼球の色素細胞にできるがんのリスクも高かった。 従来、紫外線のうちB紫外線(UVB)にだけ発がん性があると考えられていたが、A紫外線(UVA)もUVBと同じように発がん性があることも明らかにされた。地上に降り注ぐ紫外線の95%がUVAだ。
日焼けマシンは5段階の発がんリスク分類で危険性が2番目に高いグループだった。危険性が一番高いグループにはアスベストや煙草、X線、太陽光などがある。 名古屋市立大の森田教授は、「黄色人種は白人に比べて紫外線によるがんのリスクは数分の1だとされるが、油断はできない。屋外で浴びる紫外線の量が、欧米の多くの都市よりもかなり多いからであり、外出の際は皮膚が赤くなるような日焼けをしないように、日焼け止めや日傘で予防すべきだ」と警告する。 (参考:朝日新聞)(M.Y)