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不良品を瞬時に見抜く「眼力(めぢから)」を鍛えるトレーニングを、電子部品メーカー・イビデン(岐阜県大垣市)が、IC製品の目視検査を担当する従業員を対象に導入している。以来、月に数件はあった製品不具合の見落としが無くなり、クレームゼロ記録を更新中。プロの運転手の診断ツールにも使われており、ゲームでおなじみの“眼力”が仕事の世界にも広がっている。 (参考:朝日新聞)(M.Y)
京大・山中教授らは、再生医療への応用が期待される新型万能細胞(iPS細胞)を作る際、体のどの部位の細胞を使うかで腫瘍の出来易さが異なることを突き止めた。研究チームはネズミの胎児から成長すると皮膚になる細胞や、大人のネズミの胃の上皮、尾、肝臓等から細胞を採取し、iPS細胞を作製。それらを神経の元になる細胞に育て、ネズミの脳に移植した。その結果、胎児の皮膚や大人の胃の細胞を元にしたiPS細胞では、腫瘍の一部である塊が出来ず、移植したネズミの大半が生存できた。脊髄損傷等、治療が難しい病気では、iPS細胞から神経等を再生し、患者らに移植する医療が期待されている。ただ体内で奇形腫が出来ると周囲の組織を圧迫するため、腫瘍が出来にくいiPS細胞作りが課題とされていた。 (参考:日本経済新聞)(M.Y)
磁気共鳴画像診断装置(MRI)、コンピューター断層撮影装置(CT)、集中治療室(ICU)。最新の医療設備を誇る真新しい建物で、動物たちが治療を受けている。大阪府立大学の獣医臨床センター。ペットの治療に高度医療を求める飼い主は、年々増えているという。同センターの“患者”は犬猫が中心だが、動物園のコアラやラクダを診察することも。ペットの寿命が延びるにつれ、がんを患う犬猫が増えており、同センターは最新の放射線治療装置を導入。人工透析や内視鏡、超音波検査の設備もある。同センター長も動物の医療は益々高度化している。開業医では困難な治療を引き受け、拠点病院としての機能を果たしたいとしている。 (参考:時事ドットコム)(M.Y)
経済産業省は、地域の特色ある食材を全国のレストランや商店に紹介して、販売拡大に繋げる「地域プロデューサー」の募集を始めている。 地域プロデューサーは、一部の地域でしか流通していない食材を農作業で多忙な生産者に代わり、他の地域に売り込んでいく。大都市の店舗に実際に足を運びながら、お店の人に具体的な調理の方法も提案していく。中小企業と農林漁業者が共同で事業に取り組む「農商工連携」の一環として、同省が支援。地域の情報誌や商工会議所の職員などのなり手が考えられており、採用されれば高級ホテルやレストランとの合同商談会に参加できる。国からの委託費や補助金はなく、売り込んだ食材の販売額に応じて生産者などから一定の報酬を受け取る。 (参考:朝日新聞)(M.Y)
市民からの出資を募り運営する風力発電所。近年、国内での取り組みが活発化した。運営に当たり市民ファンドを設ける点が特徴。建設費用の大半を市民の出資で、残りを寄付等でまかなう。出資額は1口数万~数十万円。稼動後は電力会社に電力販売を行い、その売上げから出資額に応じた分配を行う。もちろん元本割れのリスクは伴う。元々はドイツなどで盛んな取り組み。デンマークではこれに準じる方式で洋上発電所まで建っている。日本では2001年に北海道のNPO法人が建てたのが始まり。現在までに10基超の発電所が稼動している。多くの建設事例が東北以遠に集中する。本格普及のためには、固定価格買取制度の実施など、小規模事業を育てる政策も必要とされる。(参考:日経流通新聞)(R.T)
厚さが市販の絆創膏の10万分の1という超薄膜で肺などの軟らかい組織を接着できる手術用「ナノ絆創膏」を早稲田大、防衛医大などのグループが開発した。液晶などの基板技術に使うナノテクを自然分解性の高い生体材料に応用している。これはカニと昆布から抽出した2種類の糖類を使ったもの。それぞれの糖類を、ほぼ1分子分にあたる数ナノメートルの厚さに交互に積み重ね、約40層の薄膜シートを作った。2種類の糖類は電気的に引き合う性質があり頑丈。厚さ75ナノメートルと超薄膜で、組織にぴったりとくっつくため、強い接着力が得られるという。グループでは、さらに安全性の検証を続け、3年後の治験開始を目指す。開発した早稲田大理工学術院の武岡教授は「胃や肝臓など、軟らかく縫いにくい臓器や出血しやすい臓器に応用すれば、手術時間の短縮にもつながる」と見解する。 (参考:朝日新聞)(M.Y)
公園の遊具と言えば子ども向けのようだが、今、高齢者向けの健康遊具が広がっている。遊ぶのではなく、体を伸ばしたり、筋力をつけたりする健康維持が目的。国土交通省の調べでは、国内の公園での07年度の設置数は9年前の2.6倍にも。 1基10万円台~40万円台で、バランス感覚を養い、筋力を高めるなど、転倒予防を狙った公園向けの商品を自治体などにメーカーは販売する。同省によると、07年度の公園での健康遊具の設置数は1万5144基。3年前に比べて57%の伸び。遊具全体(約44万基)の伸び率が同1.1%なのに比べれば大きく、少子高齢化も色濃く影響している。同省の町中の公園を対象にした調査では、利用者に占める高齢者の割合は66年度の6%から07年度は14%に増え、小学生以下は44%から34%に減少しているほどである。 (参考:朝日新聞)(M.Y)
「骨・血管の老化予防」と題した健康講座が草津市の大路市民センターで開催。京都大学医学部付属病院老年内科の近藤准教授は、院内にアンチエイジング外来を設け、老化予防の診察をしている。老化の原因は体内にたまる酸化ストレスを挙げ、それが動脈硬化や骨粗しょう症といった年齢に伴う疾患を引き起こしやすくすると指摘。抗酸化力を付けて予防する必要性を説いている。その上で、ホウレンソウやニンジン、トウモロコシなど色鮮やかな野菜が抗酸化力を高めると述べており、料理に多く取り入れるなど、家庭での工夫が必要と捉えている。 (参考:中日新聞)(M.Y)
結婚準備の一環として、婦人科疾患の有無を検査するブライダルドックを受診する女性が増えている。ひと昔前までは「最高にきれいな花嫁」を目指すべく、美しさに磨きをかけるエステが主流だった。最近は晩婚化が進み、見た目の美しさよりも健康な体で確実に子供を授かりたい女心の変化がうかがえる。ブライダルドックでは、血液検査で女性ホルモンの量や卵巣の具合、子宮頸がんや乳がん、性感染症の有無などが調べられる。晩婚化が進むなか、自分の体を見つめ直して不安になり、ブライダルドックを受診する女性が30代半ばを中心に増えている。一方、男性側も歯のホワイトニングや歯並びを気にして、ブライダルケアに関心を持ち始めている。たばこのヤニなどで黄ばんだ歯を白く施術するほか、気になる歯並びをきれいに整える。女性の需要が高いが、30代前半を中心に、おしゃれに気を使う男性の受診が増えているという。(参考:産経新聞)(R.T)
メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)など生活習慣病の予防として、昨年4月から導入された特定健診について、和歌山県内の国民健康保険加入者の平均受診率が、08年度の暫定で16.6%と目標の半分程度に留まっていることが明らかにされた。40歳以上75歳未満が対象で、同県内では約23万人。お腹周りの計測などをする。自己負担額は市町村によって異なり、各市町村が定める目標受診率の平均は31%だった。確定するのは、今年11月以降になる見込みという。県は受診率が25%を上回る市町村に対し、特別調整交付金を出している。県は、受診率が低いのは、周知不足やデータ管理システムの整備が遅れたことなどが原因と捉えており、積極的な受診を呼びかける。 (参考:毎日新聞)(M.Y)