インフルエンザ治療薬のタミフルが効かないインフルエンザウイルスが、昨シーズン、欧米やアフリカなどで高い確率で見つかっていた。率は低いが日本国内でも鳥取など10県で確認された。一方、米疾病対策センター(CDC)は、今冬に米国内で流行が始まったインフルエンザが耐性ウイルスであるとして注意喚起。タミフルを大量に使う日本でも今冬、同様の流行が起きる可能性が懸念され、警戒が必要になりそうだ。タミフルは通常のインフルエンザ治療の柱であるとともに、新型インフルエンザにも有効である可能性が高いとして日本政府が2,800万人分の備蓄を進めている。しかし、タミフルに耐性を持つウイルスが増えると、通常のインフルエンザが猛威をふるう可能性があるほか、政府の新型インフルエンザ対策も見直しを迫られることになる。
今回のケースでは、治療薬としてタミフルを使っていないとされる発展途上国からも耐性ウイルスが出現していることから、タミフル大量使用が原因ではなく、ウイルス自身が突然変異を起こしたとする背景より明らかにされている。 (参考:産経新聞)(M.Y)