林野庁は、花粉症対策の一環として、通常のスギよりも花粉の発生量が少ない「少花粉スギ」などの年間苗木供給量を2017年度までに、現在に比べて約8.5倍の1,000万本にすることを目標としている。少花粉品種の採種園の造成・改良を支援するほか、関東圏に比べて普及が遅れている関西圏や九州などで少花粉品種を普及させる。林野庁は、平成8年から23年までで、秋田県、大分県などの産地の特性に応じ、現在、少花粉スギ135品種、少花粉ヒノキ56品種、無花粉スギ2品種を開発。また、平成24年度においても、引き続き無花粉スギと精英樹との人工交配による新品種の開発、遺伝子組換えによる花粉発生制御技術の開発等を進めるとしている。
東京都などの首都圏は花粉症患者が多いため、花粉症対策への関心が高く、少花粉スギへの置き換えがほぼ100%に達している。一方、関西や九州など西日本地域では数%にとどまっているのが現状。このため、各県や地域の協議会を通じ、少花粉品種への置き換えを促す。伐採時期を利用して転換を急ぐとしている。林野庁では、森林所有者に対し、少花粉スギの育成期間や生産コストが通常のスギと変わらないといった点を訴求する。(参考:日刊工業新聞)(R.T)
参考URL 林野庁HP(http://www.rinya.maff.go.jp/j/hozen/kafun/hinsyu.html)
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