介護保険で定められたサービスの一つで、夜間自宅で急に介護が必要になった時にヘルパーらを呼べる「夜間対応型訪問介護」(夜間介護)の利用が、国の見込みを大幅に下回っている。厚生労働省は1事業所あたりの利用者を300人と想定したが、全国平均は18人程度に留まっているのが現状。
夜間介護は06年4月に介護保険に導入された。提供する事業所は全国123カ所、利用者数は今年4月時点で計2,200人。
夜間介護の事業者でつくる「24時間在宅ケア研究会」(東京都新宿区)は理由について、自
治体の「緊急通報サービス」との重複を指摘。高齢者が急病などの時、自宅に設置された通報装置を押せば、自治体から委託を受けた警備会社員などが様子を見に来るといった仕組みだ。利用者負担がほとんどない自治体もあり、介護保険の要介護認定を受けていない人でも使用可能である。
緊急通報サービスは、基本的に介護はしないが、利用者にとって「困ったときに助けを求め
る」という点で夜間介護と似にている。多くの高齢者が慣れや使いやすさから緊急通報サー
ビスを選んでいるとみられることから、行政の無駄とも捉えられる。 (参考:朝日新聞)(M.Y)
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