東大医科学研究所ヒトゲノム解析センターなどが中心となり、すい臓がんなどを対象に全国10カ所以上の大学病院で実施されている「がんワクチン臨床研究」の中間的な解析結果を発表した。それによると、従来の治療が効かなかった患者約80人の6割強において、がんの縮小や一定期間悪化しないなどの効果が明らかとなった。 対象は食道がん、すい臓がん、大腸がん、膀胱(ぼうこう)がんなど10種以上で、国内過去最大規模の対象範囲となる。今後はさらに研究を重ね、新薬の承認申請を目指した治験を行う。がんワクチンは、がんに対する免疫反応を特に強め、がんの力を弱めるのが狙い。このがんワクチンは副作用が少なく通院治療ができるうえ、最近の抗がん剤より費用が低いと期待されている。開発は米国などが先行し、前立腺がんでは年内にも承認される見通しである。(参考:朝日新聞)(N.U)
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