メタボリックシンドローム予防の考え方を取り入れた厚労省の「特定健診・特定保健指導」について、現場の医師、管理栄養士等の半数以上が「受診者はメタボの意味を理解しているものの、肝心の生活習慣改善の意欲に乏しい」と危機感を抱いていることが、メタボ撲滅委員会の調査で明らかにされた(医師、保健師、栄養士、看護師ら402人から回答)。
その結果、受診者のメタボへの理解や生活習慣改善の意欲については53%が「意味は理解しているが、生活習慣改善の意欲がなく、保健指導が難しい人が多い」と回答。調査全体では、「意味を理解している」が計58%だったのに対し「生活習慣改善の意欲あり」が12%と少なく、保健指導でどのように動機付けて行動変容させるかがネックになっていることが判明された。この結果に対し、撲滅実行委員の和田高士・新橋健診センター所長は、「多くの人が無関心であることの裏返しで、指導者が受身のままでは成功しない。例えば、採血後に血管の写真を撮って動脈硬化の進行度を悟らせるなど、意識を変える工夫が必要。その人の生活を知り、持続可能で具体的なプランを立てる必要がある」とも強調する。一方、自由記述では「生活改善を継続させるのが難しい」「腹囲にとらわれすぎている」「マンパワー不足」等様々な悩みが明らかに。このことより、対象者は「患者」ではないので、今までと同じ指導では効果が上がらず、あくまで各自のキャラクターを見定めて進めることが肝心とともに、指導者のスキルアップも必須と言える。 (参考:産経新聞)(M.Y)
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