家でネコを飼っている人は、心臓発作リスクが約30%低下することが示され、米国脳卒中協会(ASA)国際脳卒中会議2008で報告されている。
ミネソタ大学・Adnan Qureshi博士によると、心理的なストレスや不安と心血管イベント、特に心臓発作との間に関連があると述べている。また、ペットから得られる愛情と喜びがストレスの解消になることも知られており、2005年に米国心臓協会年次集会で発表された研究では、心不全の患者が1回、12分間イヌとともに過ごすだけで心臓および肺の機能に改善がみられることも示されている。
一方、2005年のイヌと心疾患に関する研究を行った米カリフォルニア大学のKathie Cole氏によれば、今回の知見は意外ではなく、どのような動物でも飼い主がその動物を大切に思っていれば、健康によい効果をもたらすはずと捉えている。特に高齢者にとっては、ペットを飼うことが低コスト且つ低リスクの医療的介入になると考えられるが、動物の飼育を禁じているアパートや養護施設が多い点が問題だとCole氏は述べている。Qureshi氏も、ペットが飼い主に医学的利益をもたらすことに同意しており、薬剤や外科手術とは異なり、ペットを飼うことには何のリスクもないと付け加えている。 (M.Y)
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