今秋、養殖魚の「生産情報公表JAS規格」が導入される。これは、生産者が養殖魚の生産関連情報を養殖魚の識別番号ごとに正確に記録・保持し、事実に即して公表するという法律である。「生産情報公表JAS規格」の導入は、消費者の「食」に対する関心の高まりに対応して、消費者の信頼の確保を図るため、養殖魚の生産履歴に関する情報を正確に伝えることを第三者が認証するというものである。
9月4日、これに対応する形で飼料大手の日清丸紅飼料はトレーサビリティー(生産履歴の追跡)システムの開発を発表している。飼育時に使った餌や医薬品など詳細な内容を管理できるシステムで、小売店店頭などで商品における詳細な表示が可能となる。世界的な漁獲資源の枯渇で今後は養殖の比率が高まるとみられ、同社のシステムが普及する余地は大きい模様である。
なお、日本農林規格(JAS)の基準を満たした証明となる「JASマーク」を商品に付け生産情報を公表するかどうかは養殖業者の任意だが、最近の食の安全・安心を揺るがす事件の多発で、JASマーク取得に動く業者が増える見込みである。(参考:日経新聞等)(N.U)
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