過体重の人は、身体の中央に脂肪がつくリンゴ型の体型であれ、ヒップや大腿部に脂肪がつく洋ナシ型の体型であれ、正常体重の人に比べて死亡リスクが高いことが、欧州の研究によって明らかにされている。但し、リンゴ型の人は、ナシ型の人に比べて死亡リスクが高いという。
約10年間の追跡調査期間中は、1万5千人弱が死亡。死亡リスクが最も低い男性のBMI(肥満指数)は25.3、女性は24.3であった。米国立心肺血液研究所の基準によるBMI25~29.9を過体重、30以上を肥満とした。
BMIが30~35の男性の死亡リスクは、正常体重の人に比べて24%、女性では17%高かった。また、ウエスト周囲径が最も大きい男性では、死亡リスクが2倍、女性は78%高かった。同氏は「同じBMIでもウエスト周囲径が大きいと死亡リスクが高かったため、腹部脂肪のほうがBMI値上昇よりも有害といえる。ウエスト周囲径が大きいと死亡リスクが高まるのは、正常体重の人でも同様であった」と見解。
あらゆる種類の肥満は心疾患や脳卒中、糖尿病などに関連しているが、腹部脂肪はリスクの初歩的な指標にすぎなく、健康的に長生きしたいのであれば、正しい食事と運動をしてストレスを減らすべきと言えそうだ。 (参考:医学誌「New England Journal of Medicine」)(M.Y)
コメント