癌生存者は、栄養サプリメントがリスクをもたらす可能性があるとの警告に耳を傾ける必要があると、米デューク大学メディカルセンターの研究者らは注意を促している。癌生存者らも、他の人たち同様インターネットを活用、癌生存者をターゲットにした多くの誤った希望をもたせる製品に接している。
米デューク大・Denise Snyder氏は、米ペンシルバニア州立大および米テキサス大学M.D.アンダーソン癌センターの研究者らとともに、65歳以上の癌生存者753人を対象に調査研究を実施。 研究の結果、癌克服後5年以上生存している65歳以上の高齢者の約75%が無病状態を維持するために、マルチビタミン(60%)やカルシウム/ビタミンD(37%)、抗酸化物質(30%)、ハーブ、アミノ酸、腺エキスなどのサプリメントを摂取していた。また、サプリメントを摂取している人は良い食事を摂り、比較的健康であったという。
同氏は「サプリメントが癌生存者の健康維持に有用か、リスクを高めるかはまだ不明。不足しているビタミンの摂取は必要かもしれないが、癌の再発や二次癌のリスクが高まるのでマルチビタミンやサプリメントは不要と思われる」と述べ、摂取を開始する前に医療従事者や登録栄養士と相談することを勧めている。 (参考:医学誌「Journal of Cancer Survivorship」)(M.Y)
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