来年春からの特定検診で焦点となるメタボリックシンドローム(代謝症候群)について、厚生労働省が設定した判定基準値について、日本の基準値は、世界的に見ても必要以上に厳しい、他に類をみない男女逆転となっている、という点から専門家の中からも異論が出ている。
【異論の内容】
■国際糖尿病連合(IDF)が、日本人の基準を「男性90センチ以上、女性80センチ以上」とした。
■東北大学大学院の今井潤教授らのグループは、岩手県花巻市大迫町の一般住民395名(平均年齢63歳)を対象とした研究で、メタボリックシンドロームのリスク因子を検出する最適なウエスト周囲径基準値は、男性87cm、女性80cmであると発表した。
これらの異論に対して、日本肥満学会は「(判定基準となる)腹囲について、当面数値を変える予定は無いと緊急発表した。(日本のメタボリックシンドロームの診断基準は、日本肥満学会を含む8学会が2005年4月に発表したもの)
日本の基準値は、特定検診制度の導入によって、事実上の「規制値」となるため、今後も議論は続くものと思われる。(K.O)
コメント