生後間もない犬と猫の販売禁止を柱とする改正動物愛護管理法が成立した。「小さい方がかわいい」という消費者志向の一方で、早くに親から離すとかみ癖などの問題行動が出て、飼育放棄につながりやすいとの指摘があるため。全国で殺処分される犬猫は年間20万匹以上とされており、今回の改正にはその数を少しでも減らしたいという意図がある。
業界団体「全国ペット協会」は既に生後45日未満の犬猫の販売を自主規制しているが、「会員以外の店」が生後すぐに店頭に出すケースは後を絶たない。子犬や子猫は、親や兄弟と過ごす中で社会性を身に付けるとされている。
麻布大の菊水健史教授らが日米の犬計約2万匹の行動を解析した研究では、生後50日未満で親と離した犬は(1)知らない犬や人を怖がる(2)音や光に過敏に反応(3)触ると嫌がる-などの行動が多く見られたとのこと。改正法は生後8週に当たる56日以下の犬猫を繁殖業者が販売することを禁止。しかし、業界からは「56日という数字は科学的根拠が乏しい」との声もあり、施行後3年は45日、その後は49日と段階的に延長し、5年以内に56日にするとしている。来年秋までに施行予定となっている。
(参考:産経ニュース)(R.T)
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