全身に痛みを感じる「線維筋痛症」について、日本線維筋痛症学会が初の診療ガイドラインを発表している。原因不明で世界でも治療法は確立していないが、診断方法や、治療に適した薬剤などをまとめた。今後、全国の医療機関に周知を図る意向である。
線維筋痛症の国内の患者は推定約200万人。だが、医療関係者の認知度は低く、適切な治療を受けられず寝たきりになったり社会生活ができなくなったりする患者も多い。子どもの不登校の原因の一部になっている可能性も指摘されている。
診断基準は、米リウマチ学会が90年に策定した基準(原因不明の全身の痛みが3カ月以上続き、全身18カ所のうち押すと11カ所以上で痛みがある場合)が有効と確認。子どもの診断基準を初めて策定し、大人のような痛みに加え、慢性的な不安などを基準に加えた。一方、全国の医療機関を受診した約2,600人の診療データから、推奨する薬剤として抗けいれん薬や口腔乾燥治療薬、一部の抗うつ薬を挙げた他、はり治療や運動療法を勧めている。 (参考:毎日新聞)(M.Y)
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