双日(東京都港区)は、食べると生活習慣病予防に効果があるクロマグロの開発に目処をつけた。脂質の燃焼を進める成分をエサに混ぜて、魚の体内に蓄積する。長崎県にある子会社の養殖場で今秋から育成をはじめ11年秋の商品化を目指す。
開発に協力する東京海洋大学などの研究チームが、米糠に含まれる「オリザノール」という成分に、体内の脂肪をエネルギーに変えやすくする効果があることを発見。魚類は哺乳類等に比べオリザノールを体内に蓄積しやすいことも突き止めた。同成分には成長促進作用もあるため、養殖期間を2割程度短縮出来る。こうした効果は、既にブリやニジマスを使い確認している。双日は昨秋からクロマグロの養殖をはじめた長崎県で、この秋から約5千匹の稚魚を対象にオリザノールを0.02%混ぜたエサを与える。11年秋には30㎏ほどに成長し、「生活習慣病を防ぐ効果」を謳った商品として市場に出す予定である。 (参考:朝日新聞)(M.Y)
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