長生きのためには、高齢の男性に限っては「少し太め」がお勧めなことが、茨城県の約9万人の調査により明らかにされている。高齢女性ではほぼ標準的な体形だと死亡率が低かったが、それでも日本肥満学会が理想とする体形よりは「太め」であった。
調査は県や筑波大、独協医科大などのグループにより、93年度に健診を受けた40~79歳の男性3万2千人、女性6万2千人を追跡。 この間に男性3,930人、女性3,164人が死亡。喫煙や飲酒の影響を除いたうえで、どの体形の人が病気等で亡くなる確率が最も低いかを年代別に算出。体形は体格指数(BMI)でみた。
その結果、男性は40~50代ではBMI23.4、60~70代では25.3の人が死亡率が最低であった。 BMIは18.5以上25未満が普通体重、25以上で肥満となる。高齢男性では少し太めな方が、栄養状態が良いといった利点があり、死亡率が低くなっている可能性がある。若い世代では、肥満によって上がる心臓病リスクなどが利点を上回るとみられている。
女性で死亡率が一番低かったBMIは、40~50代で21.6、60~70代で23.4。高齢で高めになるのは男性と同じだが、全体に男性より細めだった。
肥満学会はBMI22を理想とする。男女約4,600人の調査で、この体形のとき病気の確率が最低だった。(調べたのは30~50代で、高齢世代は除外)
独協医科大・西連地助教授からも、望ましい体形は年代ごとに分けて考えた方が良いが、同じ体形でも、やはり脂肪が多くて筋肉が少なければリスクは高まるので注意すべきと見解している。 (参考:朝日新聞)(M.Y)
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