介護保険制度で在宅系サービスの中心となる訪問介護の事業所数が閉鎖や統合により減少に転じたことが、福祉医療機構の集計で判明された。06年度の介護報酬の切り下げで経営が悪化、低水準の賃金がさらに抑制されヘルパーらの離職が増え、新規利用者を受け入れられないという悪循環が背景にはある。
ホームヘルパーを派遣する訪問介護事業所は、制度開始直前の00年3月末には9,174カ所でその後毎年増加傾向にあったが、今年3月末は2万7,020カ所と562ヶ所の減少。
“コムスンショック”等ばかりでなく、慢性的な経営難で事業所が耐えきれず閉鎖したり、統廃合したりするケースが顕著になっていると想定される中、在宅系サービスでは、ケアプランを作る居宅介護支援も前年から435減の3万2,041。施設で食事や入浴を提供する通所介護(デイサービス)は1,233増の2万2,676。 日本の在宅福祉を支えてきたのは訪問介護サービスであり、相次ぐ事業所閉鎖は介護保険の崩壊につながりかねなく、事業所の経営を安定させ、ヘルパーが働き続けられるには介護報酬のアップが必要と言える。 (参考:朝日新聞) (M.Y)
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