医師は高血圧の小児を4人に1人しか見つけることができず、安易かつ頻繁に見逃してしまうことが、米国の研究によって明らかにされた。
小児の高血圧が見逃されやすい最大の理由は、小児の年齢、性別、身長によって血圧の正常値が異なることである。例えば120/80 mmHgは成人や高年齢の小児にとっては正常だが、低年齢、低身長の小児では高血圧を示す。また、小児では、高血圧を示す測定値が3回みられて初めて正確な診断が可能となるが、健康な小児の場合、受診間隔が長く、これも診断が困難な理由の一つとなっている。
ハーバード大学・David Kaelber博士は、この問題について「小児の年齢、性別、身長から血圧を算出し、測定値の異常を検知できる簡単なソフトウエアを用いることで比較的容易に解決できる」と述べ、診断未確定の小児の数を減らすことができる見解。 また、年齢、性別、身長を入力できるシステムがあれば、その小児の正常値の上限と下限が自動的に分かり、異常を直ちに発見できるとみなしている。 (参考:米国医師会誌「JAMA」)(M.Y)
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