認知症予防に関する食材の研究が2000年以降から明らかにされ、緑茶成分であるポリフェノールや青魚に含まれるDHAには認知症の原因となる老人斑の蓄積を抑える効果があることが米国の研究チームより報告されている。また、日本でもホウレン草等に含まれる葉酸が認知症と関係していることが判明されてきている。
06年11月、埼玉県坂戸市の「さかど葉酸プロジェクト」では約100人を対象に緑色野菜を多く摂取するよう指導、その約半年後、「血中の葉酸濃度は約6割増えた」と報告している。日本人の葉酸の平均摂取量は1日309μgと数値的には推奨量を満たしていると考えられるが、体内に吸収されにくいタイプの葉酸が多く、実際には203μg程度と指摘される。また、日本人の15%は葉酸不足になりやすい遺伝子を持っていることから、推奨量は400μgに増やすのが望ましいと『かくれ葉酸不足』に警鐘を鳴らしている。(日本経済新聞)(M.Y)