男性サラリーマンの5人に1人が治療が必要な睡眠時無呼吸症候群だったことが、京都大・陳教授らの調査で明らかにされた。中でもメタボリック症候群の人ほどより重症な睡眠時無呼吸症候群だった。
研究チームは、関西の企業に勤める事務職の男性275人(平均年齢44歳)を対象に体重や腹囲、血圧、睡眠時に呼吸がとまる回数などを調査。その結果、58人が無呼吸、もしくは低呼吸が1時間あたり15回以上で、米学会の基準で治療が必要とされる睡眠時無呼吸症候群と判定された。このうち23人が、国の基準でメタボリック症候群に分類された。 メタボリック症候群の17%が、無呼吸と低呼吸が合わせて30回以上の重症患者でメタボリ
ック症候群でない人(3%)よりかなり高率だった。軽症と中等症の患者の割合は、メタボリック症候群とそうでない人で、大きな差異はなかった。 メタボリック症候群の人に重症患者が多いことについて、同教授らは内臓脂肪が腹部に溜まることで呼吸が浅くなり、睡眠時無呼吸の症状を悪化させているのではないかとみている。
想定以上の高率で治療が必要な患者がいることが明らかにされたことで、メタボリック症候群の人の中には、治療されないまま放置されている重症の患者が高率でいる可能性がある。脳梗塞や心筋梗塞を発症する危険性が高まり、適切な治療を受けるべきと指摘している。 (参考:朝日新聞)(M.Y)
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