胃の粘膜に細菌ヘリコバクター・ピロリ(ピロリ菌)がいると、胃がんになるリスクが高まる。特に煙草を吸っていると、そのリスクが跳ね上がることが九州大グループによる調査で明らかにされた。ピロリ菌感染がなく、喫煙もしない人と比べると、胃がんリスクは11倍になるという。調査より、塩分摂取量の多少や胃腸の潰瘍にかかった経験の有無、年齢など、胃がんの発症に関係しそうな要素の影響を除いて胃がんリスクを計算すると、ピロリ菌感染者は非感染者の2.7倍、喫煙者は非喫煙者の1.8倍だった。さらにピロリ菌感染と喫煙の有無で四つのグループに分けて検討すると、最もリスクが低い「ピロリ菌非感染で、煙草も吸わない」人と比べ、非感染の喫煙者は5.8倍、喫煙しない感染者は6.9倍。感染と喫煙が重なると11.4倍だった。ピロリ菌で胃が傷むのに加え、煙草の発がん物質にさらされる影響が大きいとされている。 (参考:朝日新聞)(M.Y)
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